オフェリアと影の一座 ミヒャエル・エンデ文/ フリードリヒ・ヘッヘルマン / 矢川 澄子 | 絵本でほっとタイム♪

オフェリアと影の一座 ミヒャエル・エンデ文/ フリードリヒ・ヘッヘルマン / 矢川 澄子

さて今日はスランになりたいな のぱいぽさんがお好きだと言われた絵本を。

オフェリアと影の一座
ミヒャエル・エンデ文 / フリードリヒ・ヘッヘルマン絵 / 矢川 澄子訳
岩波書店 (1988.10)

エンデの絵本ですね~。
訳は矢川澄子さんです。
表紙画像がなくて残念ですが、表紙はカーテン(シーツ?)の向こうで踊っている絵です。踊っているのは人間ではなく、動物ですね。ドレスやスーツを着ているようです。
この画家はこの絵本だけしか描いていないみたいですが、とても美しいです。
タイトルは「オフェリアとの一座」と書かれています。
どんな内容なのでしょうね。

オフェリアというのはおばあさんで、顔がものすごくしわくちゃです。
お芝居が大好きで、劇場で台詞を忘れた俳優たちにそっと陰から台詞を教える仕事をしていました。でも他に大きな劇場ができて、そちらにみな足を運ぶようになり、オフェリアが働いている劇場はつぶれてしまいました。
最後の公演のあと、一人立ちされずに残るオフェリア。
すると・・・劇場に影法師が一つ。
声をかけてみると、それは影でした。
影は誰の影だかもわからない。つまり「はぐれ影」と言った方がいいんでしょうか?
それをオフェリアは引き取ります。
そんなはぐれ影は一つではなく、次々とオフェリアの元に来ます。
そのたびにオフェリアの影は増えて、時々影をカバンにしまって、
持ち歩いたりするようになります。
オフェリアは影たちにお芝居の内容を聴かせます。
そうしているうちに影たちはオフェリアの前でお芝居をしはじめます。
ここまで書けば話のあらすじはわかりますでしょうか?
タイトルにもある「オフェリアと影の一座」が出来上がるわけです。
オフェリアがシーツを出して、その後ろで影が演じます。
ここでまたオフェリアの陰の仕事が活躍します。
生き甲斐を見つけて、またオフェリアはがんばります。
でも・・・。

これはとても絵に引きつけられる絵本ですね。
エンデの文章をこの画家は見事に絵で表現しています。
とても幻想的で美しい絵です。
絵を眺めているだけで、ホーとため息が出そうなくらいきれいです。
小さいお子様向けの絵本ではありませんが、小学生高学年以上のお子様なら十分楽しめる絵本だと思います。
この絵本の最後なんですが、上の方で書いた「」が大きく関わってきます。

美しい絵が好きな人は一度図書館で読んでみてください。

最後にこの絵本を教えて頂いたぱいぽさんに感謝♪
ありがとうございました♪