かわいそうなぞう つちやゆきお、たけべもといちろう | 絵本でほっとタイム♪

かわいそうなぞう つちやゆきお、たけべもといちろう

今日は8月15日。終戦記念日ですね。
この日、戦争は終わりました。
でも終わったといっても、それからが大変だったことでしょう。
その時代の人たちががんばったからこそ今がある。
それも忘れてはいけないことですね。

さて本日の絵本。
終戦記念日にぴったりのこの絵本です。

4323002114 かわいそうなぞう
土家 由岐雄 武部 本一郎
金の星社

この絵本は・・・泣けます。
私は毎回読んで泣いてしまいます。
戦時中、爆弾が動物園の檻を壊して、動物たちが逃げ出し、人に危害を加えるおそれがあると言うことで、動物園の動物たちを処分します。
人間優先・・それはとてもわかります。
だから動物園側のした措置はある意味正しい。
人間はできるだけ生き残って、やらなければいけないことがある。
それはわかっているけれど、なんとも心の痛む選択です。
飼育係は一生懸命世話をしてきた。
それが戦争というものによって、かわいい我が子のように育てた動物たちを殺さないといけません。
この絵本はそんな動物たちの中の三頭のぞうのお話しです。
まず一番はじめに暴れん坊のジョンというぞうから殺されることになりました。
毒入りじゃがいも、毒の注射を試しましたが、どれも失敗。
そしてえさをやらずにいると、17日目に死にました。
次はトンキーとワンリーというぞうの番です。
このぞうたちにもえさを与えませんでした。
それでもぞうたちは一生懸命「えさをください」と訴えました。
やせ細った身体で芸当もしました。
それを哀れに思った、飼育係がえさと水を与えました。
周りの人は見てみない振りをしました。
それでもぞうは死んでしまいました。
そのあとに戦争が終わりを告げました。

なんとも言えない後味の悪さ。
後悔しても、もうぞうは戻らない。
悲しい話ですね。

これは上野動物園のお話しなので、知っている方も多いでしょう。
ノンフィクションなので、創作よりぐーっとくるお話しです。

以前白ヒゲの絵本屋さん がこの絵本を紹介していました。
そこで「ドラえもん (5) 」に「ぞうとおじさん」というタイトルのお話しがあって、このお話しをあまりにもかわいそうに思った藤子不二雄氏がドラえもんの中で救いを与えたのではないかと書かれてあったのを見て、早速読んでみました。
確かに・・・そうだ!と思いました。
ぞうは生きている。ドラえもんの道具の力でアフリカに送り返されていました。
少し気が晴れる思いがしました。

ビデオも見つけました。こちら↓
B00005FTM8

TV版ドラえもんスペシャル 第5巻「ゾウとおじさん」
藤子・F・不二雄
ポニーキャニオン 1996-12-16

ごめんなさい・・こちらは品切れみたいです。

by G-Tools

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