あっ!-ぼくがさがしていたものは 宮本亜門原案
カイの部屋 のカイさんにリクエストをいただいた絵本です。
宮本亜門さん原案の絵本ですね。
あっ!―ぼくがさがしていたものは
みやもと あもん まつどう きょうた いまなか しんいち 講談社 |
いや~、宮本亜門が絵本を考えていたとは知りませんでした。
この絵本は実際沖縄で子犬を拾ったところから始まったようですね。
その子犬は今ではとても元気になっているようですが、
見つけたときはそれはそれは痛々しい姿だったとのことです。
そんな子犬のお話。
表紙画像が図書館の本とは違うようです。
図書館の本は夕暮れですね。
最初は海辺に置き去りにされているところから。
そして飼い主を探しに行きます。
探している最中に出会ったほかの犬たち。
たくさんの犬たちに会って、話を交わしたり(実際話しませんよ)しながら、
ひたすら飼い主を探します。
そして出会った、一匹の犬神(?)から
ご主人とは別のものを探しているのかもしれないねぇ
と言われます。
一人ぼっち・・自分はいったい何を探しているのか。
それさえもわからない。
そしてやっと見つけます。飼い主の家を。
ところが・・・。
最後のあとがきで「この本には言葉の一つ一つの裏に、絵一筆一筆の裏に、たくさんの意味があります」とかかれています。
確かに、私はこの絵本を読んで、人間のすさんだ心が見えました。
自分たちの都合しか考えてない人間、他人にまったく関心のない人間、
いつも怒っているしかできない人間・・・。
それってなんとも悲しいことですね。
でもこの子犬は気づきます。
自分が探していたものが何だったのかを。
(子犬がいろいろと気づくたびに「あっ」という言葉がかかれています。)
それは人間が生きていくうえでは大事なことですね。
生きるって何だろう、自分って何だろう・・・。
そんなことをもう一度考えさせてくれるような絵本です。
この絵本は子供が読んでもその意味を汲み取れないかもしれません。
それでも子供には子供の感じ方のできる絵本でもあると思います。
でもできれば大人に読んでほしい本ではありますね。
最後にこの絵本をリクエストしてくれたカイさんに感謝♪
どうもありがとうございました!